アレルギーについて

症状

アレルギーイメージ画像

小児アレルギーには、アトピー性皮膚炎、食べ物がアレルゲン(アレルギー症状を引き起こす原因となるもの)となる食物アレルギー、ハウスダストなどのアレルゲンによって引き起こされる気管支喘息などがあります。

  • 蕁麻疹(じんましん)
  • 発疹/湿疹
  • せき/喘息(ぜーぜー)
  • 腹痛/嘔吐
  • 鼻水
  • 目のかゆみ など

食物アレルギーについて

食物アレルギーには型がいくつかあり、「即時型」「遅発型」「遅延型」などいくつかの型がありますが、アレルゲン摂取後15〜30分(遅くても2時間以内)には症状があらわれる「即時型」が大多数です。

アナフィラキシーについて

アレルギーの中でも、特に危険とされるのは「アナフィラキシー」です。 症状はさまざまですが、短時間の間に皮膚や呼吸器・粘膜など、複数の症状が現れる点が特徴です。血圧低下で意識を失う、意識障害が起こるなどの「ショック症状」は場合によっては生命を脅かす可能性もあるほど危険な状態です。

皮膚の症状
じんましん・赤み・かゆみなど
呼吸の症状
せき、ぜいぜい、息苦しさなど
粘膜の症状
目のかゆみやむくみ、くちびるの腫れなど
消化器の症状
腹痛や嘔吐など
循環器の症状
血圧低下など

花粉症について

こどものスギ花粉症は年々増えています。中でもスギ花粉は飛散時期が風邪・インフルエンザの流行と重なるため、判断が難しいかもしれません。特に小さなこどもは症状を伝えることが難しいので、ご家族も気づけないことがあります。お子様の様子をよく観察して、「もしかして花粉症かな?」と思ったときは、一度小児科を受診してみてください。

症状

  • 目の充血、かゆみ
  • 鼻詰まり
  • のどのかゆみや痛み
  • 咳(せき)
  • 熱感、顔の湿疹
  • 透明な鼻水

アレルギー検査について

通常、アレルギー検査は、肘からの注射器での採血を行ない、アレルギーが疑わしい検査項目を選択し検査をすすめてゆきます。
また、血液検体は外注の検査会社で、検査しますので、クリニックで結果をお話するのに約1週間程度かかります。(長期休暇ではさらに要します)

注射器での検査は、ご本人が採血を拒否されるケースもあります。
その場合、指先からごく少量の血液を採取し検査プレートに入れ、約20分で結果の出る検査キットを用いて検査してゆきます。
痛みは最小限ですみますので、お子様には人気があります。
(ただし、スギ・ダニ・ブタクサ・カモガヤ・ヨモギ・イヌ・ネコ・ゴキブリの8項目のみとなります。このキットの場合セットになっておりますので個別には選択できません。)

費用

肘からの採血検査も検査キットでの採血検査も両方とも6歳以上の場合は医療証があれば費用負担はありません。
6歳未満の場合には検査項目によりますが、当クリニックでは3,000-11,000円程度の自費でのご案内となる場合がございます。ご了承ください。
(症状の重症度や頻度によっては、その限りではない場合もございます。まずはかかりつけ医師との相談で検査の妥当性を決定していただければと存じます。)

舌下免疫療法について

少量の抗原(スギダニ)の含まれた内服薬を定期的に投与することで耐性を獲得する治療法です。
耐性がつくことで抗原に反応しにくい体となり、飛散シーズンに症状に悩まされるストレスが緩和される機会が得られます。
舌の下に1分間留置して体内に吸収させるため舌下免疫療法と呼ばれます。
現在スギとダニの2種類の薬が製品化されています

対象

  • 6歳以上
  • 抗原検査上スギ抗原陽性またはダニ抗原陽性の結果がある
  • 毎年、花粉対策(生活環境の工夫、抗アレルギー薬使用)していても症状が強く悩まれている

治療スケジュール

  1. 初診

    クリニックに来院後、問診・診察の上、治療内容の確認をします。
    アレルギー検査をされたことのない方は、アレルギー検査をします(通常の注射器針の苦手な方はスギダニを含む8種類の簡易的検査もございますのでご相談ください)。

  2. 再診

    検査結果(通常初診から1週間後)の確認をして、舌下免疫療法導入にご同意頂いた方には初回の少ない量(初期量)の舌下藥を1週分処方いたします。

  3. 内服・経過観察

    処方された初期量の初日は必ずクリニックで内服していただき、30分院内にて経過観察させていただきます。
    理屈上、抗原反応が強く出る場合(アナフィラキシーの可能性)に対応するためです。
    問題なく経過されれば帰宅していただき、翌日からご自宅で同様に内服いただきます。

  4. 通常量処方

    初期量開始後、ご来院いただき、1週後に通常量にアップし2週分処方させていただきます。
    初期量開始の際に、1週間後もご来院いただけるか、事前にご確認ください。

  5. 通院

    通常量処方2週後に問題なく経過されていれば、その後は1か月ずつ通院いただきます。

  6. 治療

    治療投与期間は3~5年。
    効果については統計上"7~8割の方は症状が改善した"とのことです。

スギ(シダキュア):スギ花粉飛散終了後(例年5月中旬頃)より初期量開始しますが、10月くらいまでならば開始可能です。 ダニ(ミティキュア):ダニは通年性アレルギーなのでいつでも開始は可能ですが、体調が良い時期を選んで(咳が多くない、スギ花粉症状がないなど)開始する必要があります。